2006年 07月 05日
レナード・コーエンについてのドキュメンタリー |
Film Forumで、Leonard Cohen: I’m Your Manを見た。モントリオール生まれの伝説的なシンガー・ソングライターについてのドキュメンタリーである。
ニック・ケイブらが彼の歌をカバーしたシドニーでのコンサートと、レナード・コーエン自身及び他のミュージシャンたちへのインタビュー、古い写真やアーカイブ・フィルムから構成されている。
コーエンは、現代の吟遊詩人というロマンティックなイメージが強く、彼を敬愛するミュージシャンたちもそう評しているが、今71歳の彼は、ひょうひょうとした雰囲気の、謙虚で気さくなおじいちゃんという感じ。
少年時代に父を亡くしたという生い立ちから、ニコ(!)やジャニス・ジョップリンとチェルシー・ホテルで出会ったニューヨーク時代や創作過程、90年代初めから続いている禅寺での修行などを、時には自嘲気味に淡々と語っている。曰く、「My reputation as a ladies' man was a joke. It caused me to laugh bitterly the 10,000 nights I spent alone.(女たらしというぼくの評判は、冗談もいいところだ。独り寝した数え切れない夜、苦笑いしたよ)」
おもしろかったのは、アメリカ人とカナダ人のちがいについてのコメント。「アメリカ人は野心的。ミュージシャンだって、世界を変えようとか、征服しようとか言う。ぼくたちカナダ人は、もっと謙虚だから、そんなことは考えもしない」。
ミュージシャンたちによるパフォーマンスはすばらしく、コーエンがいかにユニークな才能を持ったシンガー・ソングライターであるかを証明している。とりわけ、アントニー・ハガティがフォルセットで歌い上げる”If It Will Be Your Will”は、音楽のジャンルを超えて、宗教的というか、この世のものとも思われない美しさ!
おまけは、最後に、もうほとんどライブ活動をしていないコーエンが、なんと、U2と歌うシーン。別に、コーエンのファンでなくても、コーエンが何者か知らなくても、十二分に楽しめるドキュメンタリーに仕上がっている。観に行ったのは平日だったが、チケットは売り切れだった。
ちなみに、メル・ギブソンの制作会社もプロデュースに参加している。監督とギブソンが友人とかで、意外にもギブソンはコーエンの長年のファンらしい。
ニック・ケイブらが彼の歌をカバーしたシドニーでのコンサートと、レナード・コーエン自身及び他のミュージシャンたちへのインタビュー、古い写真やアーカイブ・フィルムから構成されている。
コーエンは、現代の吟遊詩人というロマンティックなイメージが強く、彼を敬愛するミュージシャンたちもそう評しているが、今71歳の彼は、ひょうひょうとした雰囲気の、謙虚で気さくなおじいちゃんという感じ。
少年時代に父を亡くしたという生い立ちから、ニコ(!)やジャニス・ジョップリンとチェルシー・ホテルで出会ったニューヨーク時代や創作過程、90年代初めから続いている禅寺での修行などを、時には自嘲気味に淡々と語っている。曰く、「My reputation as a ladies' man was a joke. It caused me to laugh bitterly the 10,000 nights I spent alone.(女たらしというぼくの評判は、冗談もいいところだ。独り寝した数え切れない夜、苦笑いしたよ)」
おもしろかったのは、アメリカ人とカナダ人のちがいについてのコメント。「アメリカ人は野心的。ミュージシャンだって、世界を変えようとか、征服しようとか言う。ぼくたちカナダ人は、もっと謙虚だから、そんなことは考えもしない」。
ミュージシャンたちによるパフォーマンスはすばらしく、コーエンがいかにユニークな才能を持ったシンガー・ソングライターであるかを証明している。とりわけ、アントニー・ハガティがフォルセットで歌い上げる”If It Will Be Your Will”は、音楽のジャンルを超えて、宗教的というか、この世のものとも思われない美しさ!
おまけは、最後に、もうほとんどライブ活動をしていないコーエンが、なんと、U2と歌うシーン。別に、コーエンのファンでなくても、コーエンが何者か知らなくても、十二分に楽しめるドキュメンタリーに仕上がっている。観に行ったのは平日だったが、チケットは売り切れだった。
ちなみに、メル・ギブソンの制作会社もプロデュースに参加している。監督とギブソンが友人とかで、意外にもギブソンはコーエンの長年のファンらしい。
by nyfilmetc
| 2006-07-05 10:36
| 映画